2013年11月25日月曜日

岩国市立藤河小学校福祉体験学習


 平成25年10月18日(金)に岩国市立藤河小学校6年生の福祉体験学習に講師として参加させて頂きました。

 内容は、高齢者疑似体験、車椅子体験、ガイドヘルプ体験でした。藤河小学校の6年生は、「総合的な学習の時間」を利用し、“高齢者施設への訪問”など、様々な活動を通して福祉教育に取り組まれていました。
 


 まずは、“身近にある福祉”について学習しました。

 バリアフリーやユニバーサルデザイン、点字など、身近にある施設や商品の工夫に目を向けてみました。子どもたちは、「シャンプーにあるでこぼこ」や「階段の横にあるスロープ」など、日常生活の中にある様々な“みんなが暮らしやすい工夫”に気づいていました。
また、福祉に関する様々なマークについても勉強しました。「障害者のための国際シンボルマーク」は、駐車場やトイレなどいろいろなところで見かけるマークですが、このマークがある駐車スペースは他のものよりも広くつくられていたり、建物に近いところに設けられていたりと、様々な工夫がされていることに気づいていました。

 

福祉体験学習の前には、高齢者疑似体験セットや車椅子の扱い方、ガイドヘルプの方法などを勉強しました。子どもたちは、普段なかなか扱わない福祉用具をまえに、熱心に説明を聞いていました。

車椅子は、公共の施設やデパートなどでもよく見かけますが、なかなか扱う機会はないみたいで、車椅子を開くところから一苦労でした。

 

 車椅子では、自分で車椅子をこぐ“自走”も体験しました。子どもたちは、ハンドリムをしっかりと握り、どちらのタイヤをこぐと、どちらの方向に曲がるかを確かめていました。また、少しの坂や段差でもこぐのが大変なことを実感していました。
 
“ガイドヘルプ体験”では、目が見えない体験をすることで、介助するときの声かけの大切さを実感していました。廊下を曲がるときや階段を上り下りするときには、「右に曲がります。」「階段があります。手すりを持ってください。」「1メートル先に段差があります。」など、しっかりと声かけができていました。
 

“高齢者疑似体験”は、いつもは意識しないような少しの段差や階段の上り下りでも大変です。子どもたちは、足があがりにくかったり、関節が曲がりにくかったりすることで、転倒などの危険性が増し、介助してくれる人の「大切さ」や「ありがたさ」を感じていました。

 
今回の体験学習を通して、子どもたちは介助する人とされる人の立場を経験しました。子どもたちは、“声かけ”の大切さを実感していましたが、実践することは大人でもなかなか勇気がいることです。今回の体験をきっかけに自然と声かけができるようになれば嬉しく思います。また、これからの“高齢者施設への訪問”をはじめ、子どもたちが学んでいく中で少しでも役に立てば幸いに思います。